カテゴリ:Book Review( 70 )

江國香織 とっておき作品集

図書館で借りた本
そしていろんな人のブックレビューで江國さんの名前を見かけて一度は読んで見たいと思っていた。
たまたま作品集ということで読みやすいだろうと思いこの本を選んだ。
思ったとおり、さくさくと読めるタイプのおもしろいお話が多かった。
彼女の処女小説という「409ラドクリフ」が一番好きだ。
昔からアメリカが舞台で、登場する人が学生という小説が好きだったな。
中学のころからそうだったかも。
好きな相手に対して何の曇りもない気持ちで好きだと言えればいいし、
それを受け入れてもらえればなおいい。
でもそれぞれの愛の形があるからおもしろいんだよね。
年下の男の子が出てくるお話もおもしろかった。
私にはあまりぴんと来ないけど、40もすぎれば年下も年上も恋愛相手として問題ないような気がする。いつもまわりにいる男友達のことを考えるとそう感じる。

とても印象的だったのは、この人のお父さん(同じく作家)が、
彼女が生まれてからのことをきちんと書き残しておられたんだけど、
この人私と同い年だ。だから日記に書いてある様子がとてもよくわかっておもしろかった。
きっとお父さんがおうちで仕事をしておられて、必要以上にお子さんに話かけておられたんだろうなと思う。
言葉がけって子どもにとても大切だと思っていたけれど、お父さんの日記を読んで強くそう思った。
でもずいぶん前に亡くなられたみたい。さみしいね。
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by junpei642 | 2005-09-03 00:21 | Book Review

"The Family Way" by Tony Parsons


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The Family Way
ご近所さんのKaoriさんに貸してもらったこのPBは三人姉妹のそれぞれの暮らしと彼女たちの結びつきを書いた、まさに家族の物語
私のまわりには3姉妹を形成している友人や身内が結構いる。
うちの母も兄二人を亡くした後は残った3姉妹でいろいろやっていた。
親友Eちゃんは3姉妹の長女
弟しかいない私には女きょうだいを持つことって子どもの頃からの夢だった。かなわない夢だよね。でも夢だった。
だからこの本に出てくるような、母に捨てられた後、父と一緒に力をあわせて家族関係を作っていく様子は妙にリアルでおもしろかった。そしてやっぱりうらやましい。
長女Catは母が家を出た後、妹たちの母がわりをして大きくなった。
母が吐いた数々の言葉をしっかり覚えており、それが彼女の今にもつながっているように思う。
子どもを持つことに興味の無い彼女は、離婚暦があって15歳の息子のいる年上の男性とつきあっている。子どもなんていらないわと気丈にふるまう彼女は、ある日彼の元妻に「家族のいないあなた(つまり子どものいない)に私たち家族の問題に関わってほしくないわ。」と言われ深く傷つき、そこで初めて子どもが欲しいと思うようになる。

次女Jessicaは優しく経済力のある夫Pauloと幸せに暮らしているが、可愛い姪Chloeを溺愛するPauloを見ていて、早く子どもをつくらなければとあせるのだけどなかなかできず、その状況にもがき苦しむ様子はあまりにも悲しい。でもこんな人日本人にもいっぱいいる。

三女Meganは三姉妹の中で一番賢く、職業も医者という才女
しかし、One night standで妊娠してしまい生むことを選択する。
後半は彼女の子どもPoppyを中心に三姉妹はもっともっと結びつきが強くなっていく。

Pauloの兄Michaelの奥さんが日本人のNaokoさんという人で、彼女のことも子どものことも愛していると言いながら、子どもが生まれたあとの夫婦関係に満足できない彼は年上で魅力もなにもない女性と不倫関係におちいり抜け出せなくなっていく。
浮気現場をPauloに見られたマイケルが、子どもが生まれたら女性は変わると言ってたけれど、それは女性にもよると思う。
子どもと夫婦二人の関係の間に線をひいてしまう欧米の子育ては、日本人とは違うのでそのあたりに夫婦間で子どもとの距離が違ってしまうというのはよくわかる。これは著者の奥さんも日本人だから、そのあたりの描写が詳しくてうまいんだろうと思う。
せっかく授かった子どもを流産してしまったJessicaとマイケルとの関係に悩むNaokoがやりとりする場面はかなり悲しく重い。

Jessica夫妻が北京で養女の申請をしている間に、家族をなくしてしまったマイケルがビジネスをめちゃくちゃにしてしまい、せっかく娘ができたのに無一文になってしまうんだけど、それで落ち込むことなく、前向きに原点に戻ろうと夫を励ますJessicaと、タクシーの運転手をしながら家族を養うPauloが夜の仕事から戻ってきて、奥さんと娘の寝顔を見ながら幸せや家族を感じるシーンを読んで、家族ってこうい苦労をくぐることで絆が深まるし、子どもに伝わるものも大きいんだと、実際いろいろ苦労している私としては共感できることがいっぱいあった。だからこのあたりは結構泣いてしまった。私も頑張るぞ!って思ったけど…

人間の強さ弱さ、愛情の問題、子どものこと、そして親とのつながり、すべてが凝縮された読み応えのある本だった。
他にもあるようなのでいつか読んでみたい。
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by junpei642 | 2005-08-28 00:19 | Book Review

Book Baton

BettyさんからBook Batonが回ってきましたので
今日は本について書きたいと思います。

◆持っている本の数
◆読みかけ、読もうとしている本
◆最後に買った本
◆特別に思い入れのある本
◆次にバトンを渡す5人

この5つについて答えていきます。

◆持っている本の数
引越しのたびに要らない本は処分しているので今手元にある本は40~50冊ぐらいかな?
数えたことがないのではっきりわかりません。


◆読みかけ、読もうとしている本
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"The Family Way" Tony Parsons

知り合いに貸してもらったPBです。
まだ読み始めたばかりで詳しくはわかりませんが、3姉妹の恋愛感がテーマのお話のようです。
いつもミステリーばかり読んでいた私にとって、久しぶりの恋愛小説となるのかな?

◆最後に買った本
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前回読んだ"Tell No One"がかなりおもしろかったので、
引き続き彼の小説を買ってみたけど、まだ読んでいません。



◆特別に思い入れのある本
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「だれも知らない小さな国」 佐藤さとる

この本は小学校3年生か4年生かどちらか覚えていませんが、母からプレゼントされた1冊です。
昭和の戦後まもない頃の時代設定だと思うんだけど、一人の少年が良く遊んでいた山の中で「コロボックル」と呼ばれる小人の種族と出会い、その後成人したその少年が彼らのために山を買い、そこにコロボックル達の家を作ると言うお話。
何度読んでも山の雰囲気や、コロボックルと青年とのやりとりがおもしろく、今までで一番何度も読んだ本と言い切って良いぐらいのお気に入りです。
他にもシリーズがいろいろあるのだけれど、この1冊は特に思い入れがあったので、実は香港に持ってきています。挿絵もとても素敵でもし本当にコロボックルがいるのであれば、絶対にこんな感じなんだろうなと子供のころから信じています。
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by junpei642 | 2005-07-18 00:11 | Book Review

”Tell No One” by Harlan Coben



もうめちゃくちゃおもしろくて後半は一気に読んでしまった。
今までミステリーものを続けて読んできて、それなりにおもしろいと思っていたけど、この本は別格
最初からずっと、「次はどうなるんやろ?」とずっと私を引っ張りつづけるそんな内容だった。
医者のデビッド・ベックは8年前に妻エリザベスを亡くし、その悲しみをずっと背負って生きてきた。
二人は幼馴染、ある日湖で泳いでいるときに妻を何者かにさらわれ、自分も水の中で頭を叩かれ重傷を負う。そして気が付いたときに妻が連続殺人鬼に殺害されたことを告げられる。そして8年が過ぎた。
ある日送り主がわからないE-mailが送られてきてそこにはエリザベスとデビッドしか知らない言葉"Kiss Time"が書かれていた。そしてKiss Timeにハイパーリンクをクリックするとエリザベスの動画があらわれた。そして"Tell No One"という言葉もそえられていた。
そこからいろんな事が一気に起こり始めるのだ。犯人は捕まっているのにもかかわらずFBIがたずねてきて昔のことを根掘り葉掘り聞かれたり、エリザベスとベックの共通の友人が何者かに殺害されて、その容疑者として追われる身となる。この辺からおもしろくなるんだよね。

ドキドキはらはらする場面も多く、そこに助っ人が颯爽とあらわれてホッとしたり、まるで映画を見ているような感じですごくおもしろい。
頭の中ではすっかり映像になってしまって、いろんな人を置き換えている。なのにデビッド本人を誰かに置き換えることができないのはなんで?
鍵をにぎるエリザベスのお父さんはクリント・イーストウッドがいいな。
エリザベスはなぜかグィネス・パルトローだった。
映画化されたら絶対面白いと思う。でも最後のちょっとしたどんでん返しはかなり意外…
だってそうなると今までの話がちょっとしらけてしまわない?

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by junpei642 | 2005-06-21 00:12 | Book Review

"Love Overboard" Janet Evanovich

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日本にいると香港にいるよりずっと安い値段でペーパーバックが手に入ることを知ってAmazonでさっそく取り寄せたこの本。
New York Timesのベストセラーの上位に入っていたこのお話はステファニープラムシリーズで有名なジャネット・エバノビッチのロマンス本です。

ニュージャージーで刑事をやっていたステファニー(こちらはステファニー・ロウです)は刑事をやめて、メイン州の海辺の町に移り住む。
古いお屋敷を買い取ってホテルを始めるためだ。
ところが、このおうち入居してみるとあちこちが壊れてしまい使い物にならず修理をお願いする。
その間に客船でコックをしていた従姉妹のルーシーが急に結婚すると言い出し、ステファニーは彼女のかわりにコックとしてその船に乗り込むことになる。
そこでこの船のオーナーであるアイバンに出会って二人は急速に仲良くなる。
ところがステファニーとアイバンのまわりにはなぜか次々と奇怪な事件が起こるのだ。

読んでいると完全にロマンスというかラブコメストーリー、ちょこっとだけミステリアスな点もあるけれど、シリアスな内容ではなく簡単に読める。
難しい単語もほとんど出てこないし、少しぐらいわからない言葉を飛ばして読んでもストーリーはすっと頭の中に入ってくるようなそんなペーパーバック
お話がおもしろいので一気に読めるのでペーパーバックを読み始めの人にはぴったりな本です。

でもこんな本がベストセラーに入るんだな。
アメリカも日本と同じで文字の少ない読みやすい本が売れているのかな?

この本
アマゾンで870円でした。香港だとHK$90ぐらいするんじゃないかな?香港はどうして本が高いのかな?
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by junpei642 | 2005-03-22 00:02 | Book Review

痕跡 パトリシア・コーンウェル

前にそごうの本屋で見つけたときは「もういいや」と思って買わなかったこの本、
日本で上下とも買ってきた。
そして読み始めたらおもしろくてとまらなくなってしまった。
前作「黒蝿」は、それまでスカーペッターの一人称でかかれていたのが、それぞれ登場人物の視点から書かれていて面食らったけれど、お話のできはいまいちだった。
スカーペッターの年齢などが今一度改められたのもひっかかっていた。
今回の「痕跡」も同じ手法で書かれている。
古巣であるヴァージニアで14歳の女の子が原因不明の死を遂げる。それを調査するために今の検死局長から呼ばれ、マリーノとともに5年ぶりに戻ってくるという出だしだ。
最初、エンジンがかかるまで少しだけマゴマゴしてしまったので、今回も駄作かな?と思ったのだけれど、途中から吸い込まれてしまってあとは一気に終わりまで読んだ。
そして感じたのが、やっぱり私ってスカーペッターもマリーノも大好きだわってことだ。
特に嬉しかったのが、スカーペッターとマリーノの仕事のパートナーとしての関係ができあがっていたということだ。マリーノは相変わらずだけれど、やっぱりこの二人はこうでなくっちゃって感じで、マリーノはもちろんのこと、スカーペッターも少し優しくなってマリーノへの愛が伝わってきたし、私もこの二人が出てくる場面は愛情いっぱいの気持ちで読んでいるのだ。
そして、犯人が誰なのかがわかってくるところなどは、これこそ検死官シリーズだなあと思うような感じで、これまた楽しめるのだ。

最近ちょっとなあという感じだったけれど、これで完全復活してくれたのなら嬉しい。
ただ、この二人以外の主要メンバーはもうどうでもいいかなという気がしたのは残念だな。
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by junpei642 | 2005-03-17 00:07 | Book Review

"Family Honor" Robert B Parker



b0080418_072145.gif本のレビューを書いても誰もコメントをくれないので寂しいんだけれど、
せっかく読んだんだしレビューは残しておきたい。
さて今回の本は今まで読んだミステリーとはちょっとタイプが違っていた点にはまって、あっと言う間に読めた。
ペーパーバック関連のサイトで知ったこの作品は、サニー・ランドールという元刑事の私立探偵シリーズの第一作目だ。
思春期の娘が謎の失踪をして、その娘探しを依頼されたサニーは、祖父も父も警察官という家に育ち自分も一度は警察官だった。
幼馴染のリッチーと結婚したものの離婚、今はRosieという犬と二人で暮らしている。
このリッチーというのがマフィア一家のファミリーで、警察官とマフィアが夫婦という関係もおもしろいけれど、このリッチーが彼女の生活、仕事に深く関わっている。
謎解きというのではなく、彼女がしっかり持っているコネクションを利用して比較的簡単にその娘はみつかるのだが、その娘ミリーは家に帰りたくないといい、彼女が家で見たことをサニーに打ち明けてから本当の物語がはじまる。
子供のいないサニーがミリーと共同生活をしながら、その年頃にしては無気力で閉ざされたミリーの心を溶かしていくのがFamilyHonorの最大のストーリーだと思う。
別れただんなリッチーとのつかず離れずの関係、そしてゲイの友達スパイクが不思議な味を出していて引き込まれてしまう。
ミステリーと思って読むと物足りないかもしれないけれど、同じように娘を持つ私にとっては共感できる点も多く、考えながら楽しく読めた。
Family Honor by Robert B.Parker (Amazonで買うと安いよ。)

PS.リッチーはいつもリッチーサンボラを思い浮かべて読んだのでよけいに楽しめたのかも。

***********************************************************
サニーとミリーが精神的な面を深く話すシーンがたくさん登場するけれど、
うちの親子もよくそういうことしているな。
娘は私と深く話し込むのが結構好きだし、私に話すことでかなりストレス発散になるという。学校の先生に相談してみても、先生は自信満々で、「こうすれば絶対にいいから私の言った通りにしなさい。」というらしいけれど、自信の無い人に自信満々の人が力説しても暖簾に腕押しやもんな。
高圧的に自信満々に言われるのは自信の無い人には逆効果、何もアドバイスもらわなくても自分のおかれている状況や立場、そして今の自分の気持ちを人に聞いてもらうだけで頭の中が整理できて、新たに自分のことを見つめなおすきっかけになるよね。

ミリーは裕福だけれど愛の無い夫婦の間に育てられていて、あまりできが良くない娘に両親は失望してしまっているというミゼラブルな状態。
娘がいつも言う言葉なんですが、「両親が仲良しなのが子供にとって一番」らしいです。
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by junpei642 | 2005-03-15 00:07 | Book Review

"Bare Bones" Kathy Reichs

昨日に続いてまたペーパーバックのReviewです。
こういう日記ってコメントがほとんどがつかないので、読み手にはおもしろくないんだろうな。
でもせっかく読んだんだし書いておこう。

前回に続いて検視官の仕事をしているDr.Tempのミステリーです。
知り合いの娘さんが生んだとされる赤ちゃんの焼死体が見つかって事件ははじまる。娘さんとその彼は行方不明
それと並行してDr.Tempがピクニックに出かけた場所で愛犬が骨をほりおこす。よく調べると熊の骨がほとんどだったけれど、人間の骨もまざっていることが判明する。
そして、飛行機事故がおきて、どうして飛行機が墜落したのかを調べるために遺体を解剖する。

赤ちゃん殺し事件、熊の骨事件、飛行機事故、この3つが絡まりあいながら事件の真相が明らかになっていくのだけれど、前回の作品と違うのは登場人物がやたら多いこと。登場人物が多いのはめちゃくちゃしんどい。
誰が誰なのか、何をしたのかなどがこんがらがってすごく苦労したことと、今回はMedicalTermがものすごく多くて辞書無しで読みすすめることが困難だったことで、最後まで読めたときは本当に嬉しかった。
寒い冬の毎日、父の病院に通うこと以外はそれほどすることもなく、こたつに入りながら辞書をひきひき読みすすめていくことができたのは良かったな。

この人の作品は前回もそうだったけれど、狭くて暗いところに閉じ込められるというのが多いな。
その辺で85%ぐらいは犯人がわかっているのだけれど、なぜ殺したのかなど理由がよくわからなくて、それを最後の数ページで後日談として明らかにしていく手法も同じだった。
まあわかりやすいといえばわかりやすいのだけれど、その分、読んでいる最中はいろんなことがありすぎてすごくわかりにくい。もうちょっとすっきりしているともっと読みやすいかな?

でもこの人のペットの書き方が結構好きだなあ。
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by junpei642 | 2005-02-23 00:03 | Book Review

Death Du Jour by Kathy Reichs

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洋書屋さんに娘に頼まれたダ・ビンチコードを買いに行ったときに見つけたペーパーバック"Death Du Jour"作者はKathy Reichsと書いてキャシー・レイクスと読むらしい。
なんでこの本に決めたかと言うと、表紙の一番下に"Better than Patricia Cornwell"と書かれてあったから。
コーンウェルは検死官シリーズにはまった時期があってものすごく好きな小説家だけれど、長くなるとだれてきて魅力もなくなってきていた。キャシーレイクスのシリーズにもスカペッターのような女性検死官?(正確にはForensic anthropologist 法人類学者)であるテンペランス・ブレナンが登場する。
舞台はモントリオール、ある放火現場から焼死体が数体発見され、そのうちの2体は双子の赤ちゃんということがわかる。同時進行で古い教会の敷地から1800年代の終わりに埋葬された修道女の遺体が発掘されその人の出生に興味を持つテンプ、まったく関係のないところで起きているいくつかの殺人事件が、テンプの友人の姪、テンプの妹などを巻き込んで一つにつながっていくところはかなり面白く読める。
コーンウェルの英語の文体はそれほど難しくないけれどどこか硬くて読みにくいところがある。でもキャシーの小説はとても女性的で柔らかく、テンプの性格もスカペッターのように強くなくて共感が持てる。
適度な濡れ場もあって楽しめる感じ。
何しろ、コーンウェルのは最後の最後までひっぱって一気に進展するけれど、"Death Du Jour"はじょじょにいろんなことが明らかになり、ひょっとしてこういうことかな?と推理しながら読むことができるし、最後に犯人がわかった後も、その裏に隠れていてわかりにくかった点についてもお話の一部として説明してくれている点がありがたい。もちろんクライマックスはテンプが大ピンチでドキドキはらはら感いっぱいで最後まで楽しめる小説だと思う。
でもまだ1冊目なのでもう少し読んでみないことには本当の良さはわからないかな?
作者も主人公と同じ職業です。
この仕事の詳しい説明していませんでした。
普通の検死とは違って、発見されたとき既に白骨化していた場合、または焼死などで骨になってしまった場合などで、骨を見ながら女なのか男なのか、白人なのか黒人なのかはたまたアジア系なのかなどを調べていく仕事です。
ですから死後100年以上経っていようが骨さえあれば何かがわかるというおもしろい検死です。
興味深いなと思ったのは、死体についた虫のようすからもいろんなことがわかることかな?
コーンウェルの検死はもっとグロテスクだけれど、骨になってしまっている分おもしろく読めます。

日本語では「死の序列」というタイトルで角川書店から出ているようです。

昨日から2冊目を読み始めましたがやっぱり読みやすいです。
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by junpei642 | 2005-01-10 23:58 | Book Review

The curious incident of the dog in the night-time

本を読むことが結構好きでいろいろ読んでいるのですが、
つい最近読んだこの本、おもしろかったので書き残しておきます。
もともとどうしてこの本を選んだのかと言うと、Sunday Morning Postの本特集のページで、長い間ベストセラーに名をあげていたから。
数学が得意な15歳のクリストファーは子供のころから自閉症だ。
黄色が極端に嫌いで赤いものが好き。食べ物もこの法則にしたがうので、黄色いものは絶対食べず、赤いものを好んで食べる。人に触られるのが嫌いで、それを知らずに彼に触れた人はえらい目にあう。人ごみが嫌いなので繁華街やショッピングモールには行けず、乗り物にも乗れないので自分が住んでいるエリアからほとんどが出たことがない。こんなクリストファーの隣の家の犬が何者かにフォーク(農具)で殺される。そして彼はその犯人を見つけるために、聞き込み調査を始める…
このあたりは高校生探偵のマーダーミステリーなんだけれど、読み進めるうちにまったく違う展開になっていく。
彼の母親は2年前に心臓発作でなくなり、今は父親と二人暮しをしているのだけれど、聞き込み調査をしていくうちに、母が犬を殺されたおうちのだんなさんと浮気をしていたことを近所のおばさんから聞くあたりからどんどん話はおもしろくなってくる。
後半は人ごみが苦手、大きい音が苦手という数々の自閉症の症状を乗り越えて、一人でロンドンまで行き着くというアドベンチャー小説になっていく。
パニック状態に陥る彼を救うのは頭の中で2をかけ続けて行ったり、数学的な法則を見つけてそれを計算するのに集中したりする。それがすべて本の中で絵になったり数式になったりして、数学の弱い私には結構つらい。
一見、このアドベンチャーのおかげで病気を克服するのかと思いきや、そうではない。でも彼の人生が明るく開くきっかけとなったのは確かだ。最後はハッピーエンドですっきりと読み終えることができた。私はクリストファーの両親の立場から読んでしまいがちで、途中とてもつらくなってしまう箇所もあったし、クリストファーの信用を無くしてしまった父親の扱われ方もとても悲しかった。でもそういうつらさや悲しみがすっと解けてしまうようなすっきりとした終わり方がこの本の魅力かな?
英語もシンプルで読みやすいので英語の勉強をしている人にはぴったりなレベルだと思う。

そういえば、クリストファーの視点から一人称で淡々と書かれた文体は「アルジャーノンに花束を」に似ているかもしれない。ねずみのペットも出てくるしね。
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by junpei642 | 2004-12-01 23:56 | Book Review


香港...出会いと別れが頻繁におとずれるtransitoryな街で、日本語を教えながら暮らしています。現在Kissing Fishというインディーバンドでベースを弾いております。ベースだけじゃなくてギター弾いて歌ったり、ドラムもたまにたたいたり、音楽とミュージシャンにかこまれ心豊かな日々を生きるパワフルおばちゃん!


by Junpei64

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