"Spare Change" Robert B. Parker
Sunny Randallの最新刊 "Spare Change"を読み終えた。
前回作 "Blue Screen"のReviewに書いたとおり、
Sunnyの恋の行方がどうなるか目が離せない状態だったんだけど、
作者は、Sunnyファンの心理をよく理解しているのか、結局ex-husbandのRichieとよりを戻す方向に設定したみたい。
ただし、Richieは最初に出てくるだけでそれ以降は登場させず、
今回のテーマだったらしい親子愛をとことん書き綴った形となった。
昔昔、Phil(Sunnyのお父さん)が警官としてバリバリ働いていた頃に起きたSpare Changeと名づけられた連続殺人事件。
結局、殺人事件はピタリとなくなり迷宮入りしていた。
ところが、最近になって、SpareChangeを思い出させる手紙がPhilのもとに届き、
やはりそれに関連した殺人事件があちこちで起きたのだ。
Spare Changeが復活したのか!
PhilとSunny親子は力を合わせて事件に挑むというのが、このお話のおおまかな流れである。
CrimeNovelとしては、今回の作品は起承転結まとまっていて読みやすかったけれど、
Sunnyの小説にともなう父娘関係が時にはうっとおしく感じられる。
本にもかかれているとおり、Sunnyは重度のエディプスコンプレックスである。
父の良いところだけ引き継いだ彼女のパーソナリティー
まったく気の合わない姉エリザベスと、どうして父親がこの女性を選んだのかいまいち理解できないような母、家族の中で自分だけが父親を理解しているとSunnyは思っている。
姉も母も自立できていないだけで、どこにでもいるような女性なのだ。
そして、それぞれ、自分が欠陥人間だなんて思わず、普通に暮らしているだけなのだ。
さて、気になるJesse Stoneとの恋の行方…
実は、Jesseは別れた奥さんのことを忘れられないようで、恋は自然消滅したようだ。
そこでRichie登場!
Richieは前作で奥さんが妊娠をしていた。
RichieはSunnyを愛しながらこの女性と結婚したため、Sunnyの写真を捨てることができず、彼のオフィスの本棚の上にひっそりと写真を置いてあったのだ。それを奥さんに見つかり、「捨てるから」と約束したのに捨てられず、捨てられなかったことをまた彼女に知られてしまう。
その結果、奥さんが出て行ったか、Richieが追い出されたか、どちらかは忘れたけれど、とにかくRichieは自分の気持ちに正直になることを決めて、やはりRichieを忘れることができなかったSunnyもその話を聞いて、よりを戻すことを決意するのだった。
赤ちゃんはどうなるのよ!などと要らぬ心配をしてしまった私 でもそれについてはな~んにも書かれておらず。
RichieとSunnyがよりを戻すことは別にいいんだけど、あまりにも身勝手な展開に開いた口がふさがりませんでした。こうなるなら、なんで作者はRichieにわざわざ結婚させたんだろうと思う。
Richieと言いJesseと言い別れた奥さんのことをいつまでも心から追い出せないでいるけど、
離婚するってことはどうしようもない結婚生活の果てにあるもので、お互い一緒にいたくないからそうなるんだと、離婚歴のある友人を見ていて思っていたけれど、そうじゃないケースもいっぱいありそうだな。
私の周りにもどうしようもないやつが一人いるし…
そういう意味で、Spare Changeは今までのSunnyシリーズを読んでいない人にはわからないことだらけなので、もし読まれるのであれば是非Sunnyシリーズを最初から読んで欲しい。
今のところSunnyシリーズはSpare Changeでおしまい。
続きがいつか出てくるかもしれないけれど作者もおじいさんだし、あまり期待せずに待ちたいな。
書評というのはコメントがつきにくいので書くことをためらってしまうことが多いのが本音。
しかし大好きなSunnyシリーズの最後の本だったから、やっぱり書いておかないと後悔しそう。
というわけで今日は本のお話となりました。
しかし、この作品 男女間の心の動きをおもしろく書かれているので読むのはおもしろい。
単なるCrimeNovelの域を越えて、ある意味ラブストーリー仕立てのときもあるのがお気に入りです。
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前回作 "Blue Screen"のReviewに書いたとおり、
Sunnyの恋の行方がどうなるか目が離せない状態だったんだけど、
作者は、Sunnyファンの心理をよく理解しているのか、結局ex-husbandのRichieとよりを戻す方向に設定したみたい。
ただし、Richieは最初に出てくるだけでそれ以降は登場させず、
今回のテーマだったらしい親子愛をとことん書き綴った形となった。
昔昔、Phil(Sunnyのお父さん)が警官としてバリバリ働いていた頃に起きたSpare Changeと名づけられた連続殺人事件。
結局、殺人事件はピタリとなくなり迷宮入りしていた。
ところが、最近になって、SpareChangeを思い出させる手紙がPhilのもとに届き、
やはりそれに関連した殺人事件があちこちで起きたのだ。
Spare Changeが復活したのか!
PhilとSunny親子は力を合わせて事件に挑むというのが、このお話のおおまかな流れである。
CrimeNovelとしては、今回の作品は起承転結まとまっていて読みやすかったけれど、
Sunnyの小説にともなう父娘関係が時にはうっとおしく感じられる。
本にもかかれているとおり、Sunnyは重度のエディプスコンプレックスである。
父の良いところだけ引き継いだ彼女のパーソナリティー
まったく気の合わない姉エリザベスと、どうして父親がこの女性を選んだのかいまいち理解できないような母、家族の中で自分だけが父親を理解しているとSunnyは思っている。
姉も母も自立できていないだけで、どこにでもいるような女性なのだ。
そして、それぞれ、自分が欠陥人間だなんて思わず、普通に暮らしているだけなのだ。
さて、気になるJesse Stoneとの恋の行方…
実は、Jesseは別れた奥さんのことを忘れられないようで、恋は自然消滅したようだ。
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Richieは前作で奥さんが妊娠をしていた。
RichieはSunnyを愛しながらこの女性と結婚したため、Sunnyの写真を捨てることができず、彼のオフィスの本棚の上にひっそりと写真を置いてあったのだ。それを奥さんに見つかり、「捨てるから」と約束したのに捨てられず、捨てられなかったことをまた彼女に知られてしまう。
その結果、奥さんが出て行ったか、Richieが追い出されたか、どちらかは忘れたけれど、とにかくRichieは自分の気持ちに正直になることを決めて、やはりRichieを忘れることができなかったSunnyもその話を聞いて、よりを戻すことを決意するのだった。
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RichieとSunnyがよりを戻すことは別にいいんだけど、あまりにも身勝手な展開に開いた口がふさがりませんでした。こうなるなら、なんで作者はRichieにわざわざ結婚させたんだろうと思う。
Richieと言いJesseと言い別れた奥さんのことをいつまでも心から追い出せないでいるけど、
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by Junpei642
| 2008-12-17 11:44
| Book Review
香港...出会いと別れが頻繁におとずれるtransitoryな街で、日本語を教えながら暮らしています。現在Kissing Fishというインディーバンドでベースを弾いております。ベースだけじゃなくてギター弾いて歌ったり、ドラムもたまにたたいたり、音楽とミュージシャンにかこまれ心豊かな日々を生きるパワフルおばちゃん!
by Junpei64
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